『ミュータント・タートルズ』 公開年1990年

亀 旧実写2

あらすじ
ニューヨークではある一団によるスリや窃盗の被害が相次いでいた。窃盗団の名はフット団。シュレッダーをリーダーにフット団は街に居場所のない不良たちを懐柔し手下とする事でその戦力を増やし勢力を広げており、警察も何らかの脅迫を受けているのか手出しができる状況ではなかった。
しかし、この窃盗事件を追っていたエイプリル・オニールはある日仕事帰りにフット団の犯行現場を目撃する。口封じに始末されそうになるエイプリルだったがその時謎の集団が彼女を救い警察が駆け付けた時には姿を消していた。だが、エイプリルの近くに釵が落ちてあった。
謎の集団の正体は15年前に謎の液体を浴びた事で亀からミュータントになったミュータント・タートルズであった。彼の育ての親で忍術の師匠のネズミのミュータント、スプリンターはかつて日本で忍術の達人ヨシハマ・タケシの許で暮らしていたがある事件によりニューヨークの下水道に身を置いていた。
武器を無くした事に苛立つラファエル(吹き替えビデオ版はラファエルになっている)は気晴らしに1人モンスター映画を見に行き、その帰りに地下の駅のホームでまたもやフット団に襲われるエイプリルに遭遇、これを助け気を失う彼女を隠れ家に運び入れ介抱する。
エイプリルを彼女の自宅に送り届けエイプリルの好意でピザを御馳走になり楽しい時を過ごすタートルズ。しかし、隠れ家に戻ったタートルズが見たものは荒れ果てた我が家。そして、そこに最愛の師であり父であるスプリンターの姿はなかった。
あのタートルズがまさかの実写映画化! ファンからは2014年の実写映画と区別するために旧実写と呼ばれています。
当時はCG技術も今ほど発展してなかったのでタートルズは着ぐるみ(マペット?)なんですがこれがすごいんですよ。着ぐるみなのに口が動くし涙も流します。どういう技術か分かりませんが、タートルズのユーモアある動きや仕草のおかげでまるで本当にタートルズがいるように思えてしまいます(ちなみにこの着ぐるみは数十kgしたらしくその着ぐるみを着て踊ったりはっちゃけたり戦ったりするので役者の人は1回の撮影でげっそり体重が減ってしまうという苦労話があるそうです)

設定は原作テイストに旧亀の陽気さを混ぜ込んだ感じでスプリンター先生は元々ネズミという設定で、ラファエルも原作のような短気な性格になっています。
ただ、サワキとヨシハマの関係は原作ベースながら映画独自の設定になっており、エリコ(原作でいうところのタン・シェンポジション)を巡って争い彼女と結ばれたヨシハマはサワキの嫉妬を恐れたエリコの進言でニューヨークに渡るもフット団首領シュレッダーとなったサワキに住処を発見され、2人とも殺害されるという話になっています。

この映画の面白さは1つ目は痛快なアクション。タートルズが忍者という設定を踏まえてかアクション内容は香港映画のようなアクションでジャッキー・チェンの映画が好きな人はきっとハマるアクションの出来栄えになっています。
着ぐるみ着た状態でよくここまで動き回れるなという迫力のあるタートルズの戦闘シーンは見ごたえありまくり。もちろん敵のフット団や味方のケイシー・ジョーンズの戦闘シーンの迫力も負けちゃいません。ただ惜しむらくは技術面の限界なのか夜や下水道での戦闘は暗すぎて折角の戦闘シーンが見えにくい場面がいくつかあった事ですね。
2つ目は旧亀の陽気さを混ぜ込んだ事によるコミカルさ。特にミケランジェロは本作のお笑い担当ともいえて例え戦闘中にでもギャグは忘れません。個人的に1番面白かったのは久しぶりに隠れ家に帰ったタートルズがカビの生えたピザを目にして悲しげにピザの葬式をやるシーン。これはアメリカ映画ならではのギャグだと思いました。
3つ目は家族の絆。血の繋がりはなくても強い絆で結ばれているタートルズとスプリンターの絆はもちろんですが、エイプリルの上司の息子ダニーの成長にも家族は大きく関わっています。
ダニーは父親と上手く関係が築けず非行に走り、フット団の手下としてスリや窃盗に手を染めてしまっています。そんな中フット団に捕らえられているスプリンターと話すうちに自分の行いに迷いを抱くようになり、事件の後は更生し父と和解します。
不良少年にケイシ―が言った「家族? 盗みをやらせて暴力を教える。それが家族か?」という言葉も印象的です。
旧実写は3部作作られているんですが、どういう訳かこの1作目はDVD化されていないんですよね。2014年の実写映画と比べて見てみるのも面白いと思うし、何らかの機会でDVD化されないかなぁ。