SOUL CATCHER(S)  作者・神海英雄  掲載紙・週刊少年ジャンプ→少年ジャンプNEXT→ジャンプ+

ソルキャ1

 

“楽”なこと選んで“楽”しかったことなんて一度もなかった

 

産まれた時から心が“視える”という特殊な力を持つ神峰翔太(かみね しょうた)。彼の眼には相手の心が形となって視えるのだ。幼い頃はその能力で人を助けようとしたが上手くいった事は無く高校生になる頃には彼は周囲から心を閉ざしていた。

文化祭の日、神峰は周囲の人間の怒りや傷ついた心を見続けた事により逃げるように屋上へと続く階段に逃げ込む。そこで彼が聞いたのは心を“掴む”と称される刻阪響(ときさか ひびき)のサックスの演奏を聴く。刻阪のサックスの音色が強く印象に残った神峰は刻阪の所属する吹奏楽の演奏を聴く。そこで神峰が視たものは観客の心を揺さぶり音で心を掴む光景だった。

演奏後自分が他の観客のように心を掴まれなかった事に違和感を覚えた神峰は刻阪に尋ねる「音届かない人が出てくるのか」と。実は刻阪にはある日声が出なくなり心を閉ざした幼馴染の滝沢桃子 (たきざわ ももこ)を救う為にどうしても彼女に演奏を届けたいと努力していたが願いは叶わず、サックスを辞めると決めるまでに悩んでいた。滝沢の心から絶望の中に刻阪の助けを求めている心を視た神峰は刻阪を説得し次の日もう一度演奏してほしいと頼む。神峰の尽力により刻阪は滝沢の心を救う事に成功し、また神峰の力に強い可能性を感じた刻阪は神峰に吹奏楽部に入部して指揮者になってくれと誘う。

一度はその誘いを拒絶したものの、神峰を友達として受け入れ本気でぶつかる刻阪の音に神峰は入部を決意する。しかし、音楽初心者の彼が指揮に立つ事を顧問は簡単には受け入れず、条件として各楽器のパートリーダー全員に指揮者として認められる事を提案するのだった。

今回紹介するのはソウルキャッチャーズです。ジャンプ漫画に吹奏楽を題材にした漫画は珍しいですね(実際すぐ打ち切りになると思われてたらしいです)ですが、熱いキャラにストーリー展開はジャンプらしくまた主人公が心を視覚化させる能力も上手く漫画と噛み合ってるなと思います。音は出ない漫画でもこのキャラの演奏はこんなにも凄いんだとか危うい演奏しているというのがハッキリと読者に伝わってきます。

正直画力やキャラの描き分けが上手いタイプの漫画ではありませんが、それを補って余りあるキャラクターの熱さがこの漫画の魅力ですね。

始めは心を閉ざしていた神峰が刻阪と出会い、今まで逃げてきた人の心に逃げずに立ち向かい心に迷いや傷を負っている部員とぶつかり合って信頼関係を築くのは読んでて引き込まれますね。始めは神峰を受け入れていなかったパートリーダーが神峰の言葉で心を解放させていつしか神峰に強い信頼で結ばれるのが良いですね。
ジャンプ本誌で連載されその途中で別の雑誌に移籍するという変わった経緯を持つ本作品。今度はWEBに移籍するみたいですが、人気がでたら本誌に帰ってくる・・・…かもしれませんね。というかそうなってほしい……。