鬼灯の冷徹  作者・江口夏実  掲載紙・モーニング

 

鬼灯の冷徹

 

何てこと言うんですか こんなに日々明朗快活に過ごしているというのに
君の表情からは一カケラも明るさが読み取れないんだけど……

 

地獄。一言に地獄と言っても地獄には八大地獄と八寒地獄の2つに分かれて、更に細かく区分されその数はなんと272部署。おまけに戦後の人口爆発や悪霊の凶暴化により地獄は常に人材不足に悩まされている。地獄を統括する閻魔大王はのんびりとした穏やかな人物でどこか頼りない。そんな閻魔大王の代わりに272部署の地獄を取り仕切るのが閻魔大王第一補佐官で鬼神の鬼灯が。彼は非常に優秀であるものの性格はとにかくドSで冷徹。そんな鬼灯の手腕によって地獄は今日も平和な日常を送っている。ただし、あくまで鬼にとっての日常。罪を犯した亡者にとってはやっぱり地獄は地獄なのである。
地獄少女かと思ったら中身は銀魂だった。
そんな評論をネットで目にした事があります。今回紹介するのはパッと見ホラー漫画だけど中身は完全にギャグ漫画『鬼灯の冷徹』です。絵はちょっと癖のある濃い目の絵なのでホラーっぽいと言われるとホラーっぽいですが中身はパロディ多めの作品ですね。
舞台は地獄で、話のメインはそんな地獄で働く人。一番トップの閻魔大王が穏やかな癒し系というのもあってアットホームな職場って感じがします。でも人口の増加や悪霊とかで(ちなみに作中の悪霊はリングの貞子とかが出てきます。著作権は大丈夫なんでしょうか?)常に大忙し。なんというか、今の日本の会社みたいな感じですね。正直結構働きたい(笑)
ちなみに作中では鬼や妖怪だけでなく、桃太郎やかちかち山のうさぎなどの有名なおとぎ話のキャラクターも多く登場しています。そんな中でも強烈なのがかちかち山のうさぎで名前は芥子というんですが、彼女はおとぎ話の内容が老夫婦を酷い目に遭わせたタヌキへの復讐という為か、タヌキに強い憎しみを抱き、普段は可愛らしい姿と性格ですがタヌキという言葉を聞くと豹変し、攻撃性の高い性格に変貌してしまうというキャラです。始め見た時はかなりインパクトがでかかったです。
主人公の鬼灯はタイトルにもあるように冷徹で有能ではあるものの筋金入りのドS。上司の閻魔大王にも容赦がなく(でも結構仲良さそう)、そのSっぷりにはあのサタンですらたじろぐほど。でもそんな情け容赦ない鬼灯だからこそ地獄を取り仕切れるのかもしれません。なんだかんだで面倒見も良いし、仕事もできるし実は上司にするには最適な人物、ならぬ鬼かもしれません。