進撃の巨人  作者・諌山創  掲載紙・別冊少年マガジン

進撃の巨人1巻

 

そうだ…この世界は…残酷なんだ
そして…とても美しい

 

“巨人”の出現により大半の人類は捕食され、生き残った人類は『ウォール・シーナ』『ウォール・ローゼ』『ウォール・マリア』と呼ばれる3重の壁の中で暮らし、不自由ながらも平穏な生活を送っていた。
巨人出現から約100年後の845年。ウォール・マリアのシガンシナ区で暮らす壁の外の世界に強い憧れと自由への渇望を抱く少年エレン・イェーガーは母親と喧嘩別れをした日に突如として現れた壁よりも巨大な“超大型巨人”と“鎧の巨人”の攻撃により壁を破壊され、その際に壁の外から侵入してきた巨人達により故郷は壊滅状態に陥りエレンと幼馴染のミカサ・アッカーマンとアルミン・アルレルトはウォール・ローゼ逃げる。母を巨人に喰われ故郷を奪われたエレンは巨人達をこの世から1匹残らず“駆逐”することを決意する。
そして3年後、訓練兵団を卒業したエレン達の前に再び超大型巨人が姿を現す……。
『このマンガがすごい!』で1位を獲得するなど、漫画業界からは高く評価され2013年のアニメ化で社会現象になるまでの人気作にまでなった『進撃の巨人』癖の強い絵で(特に初期は諌山先生が新人という事もあって正直下手な部類の画力でした)好みが分かれる作風ですが、絶望的な状況とそれに立ち向かう人類の戦いの熱さや初期の頃から張りめぐらされる謎と伏線に魅了された人も多く、かくいう私もその1人。
画力の方はあまり上手いタイプではありませんが、キャラの表情には思わず引きつけられるものが多く、序盤でエレンの旧知のハンネスという兵士が恩人の妻(エレンの母カルラの事)を助ける為に勇敢にも巨人に立ち向かおうとするのですが、その時の巨人のおぞましさに心が折れるシーン。
この時の巨人のニタリとした不気味な表情をそれを見て絶望するハンネスの表情はすごいです。たった1ページで巨人の恐怖と人の心がポッキリと折れる様が見事に描かれています。諌山先生の絵じゃないと巨人の気持ち悪さは表現しきれませんね。
進撃の巨人には謎が非常に多く、この謎を巡ってネットでは盛んに考察や想像が繰り広げられ、これも進撃の巨人の人気を大きくあげた一因だと思います。例を上げるなら

・1話でエレンの見た夢の意味する事は?
・巨人は何故誕生したのか?
・超大型巨人と鎧の巨人と女型の巨人の目的とは?
・ユミルの民とは?
などなど。
特に1話のサブタイトル『2000年後の君へ』とは未だ何を指しているのか全く分からず、ファンの間では様々な説が取り上げられています。進撃の巨人はこういった人の考察や仮説も楽しめるのが良いですね。
本編では仲間の死や裏切りなど非常に重くてシリアスなストーリーですが、巻末のおまけはどういう訳かギャグ漫画となっていてそのシュールなギャグも非常に好評です。
ちなみに諌山先生のインタビューによると進撃の巨人は約25巻で完結していてすでに結末も決まっているそうです。
エレン達人類の戦いの行く末がどういう風に迎えるのか怖いけど気になります。ハッピーエンドで終わらない覚悟はしたほうがいいかも。