落第忍者乱太郎  作者・尼子騒兵衛  掲載紙・朝日小学生新聞

乱太郎1巻

 

だからうんと勉強してエリート忍者になるんだ

 

時代は室町時代末期。先祖代々ヒラ忍者の家系で産まれた猪名寺乱太郎(いなでららんたろう)彼は一流の忍者になる為に忍術学園に入学し、そこでおっとりした性格で実家が貿易商でお金持ちの福富しんべヱ(ふくとみしんべえ)と筋金入りのドケチだがアルバイトで自分の学費や生活費を稼ぐ逞しい少年きり丸と親友になる。
授業でハチャメチャな行動をして先生達にこっぴどく叱られたり、個性の強い先輩達に振り回されたり学園長の思い付きに振り回されたりしながらも乱太郎は一人前の忍者を目指していく。
NHKの長寿アニメ『忍たま乱太郎』その原作である『落第忍者乱太郎』を紹介します(ちなみに漫画とアニメでタイトルが違うのは“落第”という単語が使用できないからだそうです)
漫画はアニメとは絵がかなり違っていて特に初期の頃はお世辞にも画力がある状態ではなく(これは尼子先生が当時漫画から離れていて漫画の描き方を忘れていた為)正直ちょっと読みにくいのですが、作風やギャグはこの時点で完成しています。
新聞掲載という都合もあって数ページで一つのエピソードとして完結していてその数ページの間にダジャレなどの言葉遊びに時事ネタやパロディがテンポよく描かれ、オチもしっかり用意されていています。またギャグ漫画という事もあってかキャラクターがコマを突き破って登場したり自由奔放はギャグも特徴的です。
一方ギャグ漫画ながら当時のシビアな世界観もしっかり描かれており、作中で解説される忍者の術や道具は実在する資料を基に描かれていて殺人に使う道具を授業で教える場面もあります。
メインキャラのきり丸の過去も実は幼い頃に戦で家と家族を失い天涯孤独になり、アルバイトに精を出しているのも自分で働かないと生きていけないという事情があるからです。

こうしたギャグで普段隠れているほのかな暗さも人気の秘訣なのかもしれませんね。