背すじをピン!と~鹿高競技ダンス部へようこそ~ 作者:横田卓馬  掲載誌:週刊少年ジャンプ

すじピン
あらすじ
どこにでもいる平凡な男の子・土屋 雅春(つちや まさはる 通称:つっちー)は緊張すると手汗がひどくなる体質を小学生の頃好きだった女の子に笑われたことで少し女の子が苦手になっていた。
高校に入学した土屋は部活紹介で披露された競技ダンス部のパフォーマンスに魅了された事と美人な先輩との触れ合い目当てで友人と体験入部をする事に。そこで土屋達が目にしたのは長身のアフロでしかも女性口調の部長・土井垣 真澄(どいがき ますみ)。部長のキャラに圧倒されて新入部員はほとんど入らなかったがただ1人入部希望の女の子・亘理 絵里(わたり えり 通称わたりさん)に感化され土屋も競技ダンス部に入る事になる。
そして女の子が苦手な土屋と内気な亘理は供にパートナーを組むことになる。
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競技ダンスという珍しいジャンルをテーマにした『背すじをピン!と~鹿高競技ダンス部へようこそ~』略してすじピンの紹介です。ジャンプの漫画としては少々作風が良い意味でジャンプらしくないのが特徴です。
ジャンプでスポーツ漫画と言うと勝負に勝ちたい・強くなりたいという想いを胸にキャラクターが努力して切磋琢磨するというのが多いですが、すじピンはダンスを楽しむ事を重点に置いています。勝負に勝ちたいという気持ちも大事ですがこういう楽しみたいという気持ちを重点に置いて部活に挑んだ漫画っていうのも有りだと思いました。
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爽やかな青春ボーイミーツガール
ジャンプでスポーツ漫画と言えばド派手な必殺技や奇想天外な特訓というイメージですが本作は俗に言うスポ根・熱血という要素は控えめ(と言っても全くない訳ではありません。ちゃんと熱いシーンもあります)で爽やか・青春・甘酸っぱい・可愛らしいという印象が強いです。ジャンプでは『ハイキュー!!』という爽やかな青春を描いた作品がありますが、すじピンは主人公の土屋と同じくらいヒロインの亘理の内面や2人の触れ合いや心の繋がりを重視しているなと思います。
ジャンプでは割と主人公の公式戦までが長く、序盤は部長や先輩の指導の下ひたすら練習のシーンが描かれます。ですが、練習の話の中で土屋と亘理の距離が縮まっていく話や競技ダンスの基礎知識が描かれているので退屈と言う印象はなく、むしろこうしてじっくり丁寧に描いたからこそ試合のシーンには2人に感情移入して失敗して動けなくなる亘理の事が心配になったりそれを励ます土屋の男気に感動したりするんですよね。
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個性的な先輩達
主人公とヒロインのボーイミーツが魅力的な作品ですが、土屋の先輩方は皆個性的で2人とは違った魅力があります。
本作一のインパクトの持ち主と言っても過言ではない鹿高ダンス部の部長の土井垣 真澄(先生のお気に入りなのか先生の他の読み切り漫画にも同じ外見口調のキャラが出ています)ゴツイ体格にピンクのアフロと分厚い唇、さらに女性口調(オネェという訳ではなく6人姉弟の末っ子で上に5人いる姉の影響で女性口調らしいです)と一見ネタキャラちっくですが、ダンスの腕は折紙付きで顧問にダンス経験がない事もあって部員の指導は彼とパートナーで副部長の綾辻 理央(あやつじ りお)が行っています。
2年生で土屋の先輩は八巻 章(やまき しょう)と椿 秋子(つばき あきこ)2人は普段は喧嘩(というかある種のコミュニケーション)ばかりですがダンスは息ぴったりで荒々しくも観る者を圧倒させるダンスをします。
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