機動警察パトレイバー  作者・ゆうきまさみ  掲載紙・週刊少年サンデー

パトレイバー1巻

 

続発するレイバー犯罪に対抗すべく、警視庁は本庁警備部内に特殊機械化部隊を創設した。
通称「パトロール・レイバー中隊」――
パトレイバーの誕生である。

 

1998年、ロボットテクノロジーの発達により産み出された汎用多足歩行型作業機械「レイバー(Labor)」はあらゆる分野で活躍を見せる半面、レイバーによる事故やレイバーを使った犯罪が多発し大きな社会問題になっていた。
それに伴い警察はレイバー犯罪専門部署「特科車両二課中隊」、通称「特車二課」を設けた。
本作は発表当時は珍しいメディアミックス作品で始めはOVAとして世に出され同年に漫画版が連載されました。そして映画・テレビアニメ・小説と様々な形でメディア化され2014年には実写化もされました。

パトレイバーの魅力は何と言っても、ロボット物・青春群像劇・産業ドラマ・陰謀ドラマと様々な側面を持つ奥深い世界観と複雑な人間模様を描いた事だと思います。特にアニメ映画は非常に好き嫌いの別れる作風で知られる押井守監督が手掛けただけだけあって中々他のアニメ映画とは違う空気感に仕上がっています。
個人的には漫画版のパトレイバーが一番分かりやすい作風でパトレイバーに興味がある方は漫画版から入るととっつきやすいと思います。
私はパトレイバーでは特車二課の人間ドラマが好きですね。主人公の泉 野明(いずみ のあ)はロボット物では珍しい女性の主人公ですが、レイバー好きで自分の愛機イングラム(アニメ版ではアルフォンスという愛称を付けるほどの愛着をみせています)に傷がつく事を嫌がったり芸能人が撮影のために職場に来る事をはしゃぐミーハーな面は男性主人公には中々なくて新鮮ですね。同僚の篠原重工の御曹司、篠原 遊馬(しのはら あすま)との甘みの薄い男女関係も描かれていてそこも結構好きですね。
他にも普段はお茶らけてるけど実は切れ者の上司後藤 喜一(ごとう きいち)に泉と同じレイバー乗りの融通のきかない熱血漢の太田 功(おおた いさお)に太田のサポートをする理的な才女熊耳 武緒(くまがみ たけお)など個性的で人間臭いメンバーが様々な事件を通して悩んだり過去に振り回されたり成長する人間模様は読みごたえがあります。