彼方のアストラ  作者:篠原健太  掲載誌:ジャンプ+

彼方のアストラ
あらすじ
西暦2063年、ケアード高校の生徒たちは、教師に引率されて惑星マクパに向かい、そこで生徒たちだけで5日間を過ごす惑星キャンプに向かう予定だった。宇宙旅行の末、キャンプ地に到着した9人のメンバー。しかし教師が去り、ロッジに移動する途中で、奇妙な球体が現れ、興味本位で球体に触れた生徒の姿が消えてしまった。逃げる生徒たちだったが、追いかけてくる球体に全員飲み込まれてしまう。気が付くと彼らは宇宙空間に身ひとつで投げ出されていた。ひとまず近くにあった宇宙船に逃げ込むが、そこはキャンプ地から遥か5千光年離れた宇宙の彼方だった。救助は絶望的な状況で、生徒たちはお互いの力を合わせてサバイバルしていくことを決意する。(ウィキペディアより)
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『SKET DANCE』の篠原健太先生の最新作『彼方のアラスト』の紹介です。
SKET DANCEのようなコメディ部分を残しながらもSF・サバイバル・サスペンス要素が入った作品です。
文明の入っていない宇宙に飛ばされた9人の学生が故郷に帰る為に模索するも、実は漂流は仕組まれたもので更に9人の中にメンバーを漂流された者のスパイがいる事が発覚しました。
主人公のカナタ・ホシジマはそんな状況の中でも希望を捨てずにリーダーとして皆を引っ張りそんなカナタの熱意で周囲も絆を深めていきます。
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謎に満ちた物語
仕組まれた漂流の狙いはメンバーを始末する事。まずこれが謎ですよね。メンバーの中には政治家や有名歌手を親に持つ者もいますが、それだけでこんな大掛かりな計画を立ててまで殺害するでしょうか? メンバーの家族関係も良好な関係を築いていたり逆に子に無関心な親がいたりと全員に共通しているところは未だありません。
ルカの父親が汚職疑惑のある政治家でウルガーの兄がジャーナリストである事件を追って亡くなったところがキーになっているとは思うんですが、それで何故殺害対象が当事者ではなくその子どもなのでしょう?
あと気になるのはユンファの母・ルーシー。彼女は有名な歌手ですが、娘が学芸会で主役に決まっても喜ぶどころか目立つ真似をさせる事をさせないようにしています。自分以上に才能のある娘が花開かないように牽制しているのか、漂流になにか関係しているのでしょうか?
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何者かが自分達を殺そうとしている・仲間の中にスパイがいる・未開の惑星で降りかかる危機。シリアスで緊迫した設定ですがそれが重くなりすぎないのはさすが篠原健太先生といったところでしょう。カナタの熱すぎるくらいの熱血が過去に秘密や闇を抱えたみんなの心を救って共に帰還を目指すストーリーは爽快ですし、次々と明かされる謎は読んでいてワクワクします。
週刊少年ジャンプとはスケジュールや制作環境が違うのか途中からは本編と4コマの交互掲載で本編の進みはやや遅いですが、その分ストーリーが練り込まれていると良いです。というか週刊少年ジャンプの漫画家にももうちょっと余裕あるスケジュールにしてあげて。