封神演義  作者:藤崎竜  掲載誌:週刊少年ジャンプ

封神演義
あらすじ
今から3000年前の古代中国、殷の王朝時代。第30代皇帝紂王は文武共に優れた名君であった。しかし邪心を持つ仙女妲己を皇后に迎えて以来、彼女の怪しい術に惑わされ、かつての賢君は見る影も無い抜け殻になった。悪政を続ける紂王と妲己。国は乱れに乱れた。そこで仙人界崑崙山の教主元始天尊は悪の仙道を神界に封じ込め、革命による新たな王朝を作る計画「封神計画」を弟子の太公望に実行させる。
後に太公望は持ち前の頭脳と人を惹き付ける人格で仲間達を集め、宝貝(パオペエ)という仙界の道具を使い、共に封神計画を進めていく。そして順調に進む封神計画の中、新たな事実が次々と判明していくのであった。(ウィキペディアより)
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今回紹介するのは原典の封神演義を大幅にアレンジした安能務編訳(原典と大分設定・キャラがものすごく変わっているので日本で人気がある反面批判も多い作品)を更に大胆にアレンジし、少年漫画的エッセンスとSF要素を追加したフジリュー版『封神演義』です。原典とはほぼ別物ですが、壮大な世界観を序盤から張り巡らされた伏線を綺麗に回収し、円満に終わらせた作品として今なお根強い人気を誇っています(最近だと円満に終了するのもジャンプ内で出てきましたが、当時は人気がある作品はとことんやって人気が下降したら終了というのが多かったですからね)原典が残酷な描写が多いので本作も幾分かマイルドになっているものの少年誌としてはエグイ拷問や人を食べるシーンなどが含まれていたり、藤崎先生の作風自体好き嫌いが分かれる作風なので万人受けはしない(それでも他の藤崎漫画よりは分かりやすい作風ですが)漫画ですが、終盤のどんでん返しとラストの余韻は何とも言えない味なので読んでみてほしいですね。
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主人公の個性の強さ
ジャンプの主人公と言えば熱血漢だったり純粋な性格のキャラが多いですが(もちろんそうじゃない主人公もいますが)本作の主人公・太公望は中々癖の強いキャラです。しかし、ギャグとシリアス・善良な部分と姑息な部分がいい塩梅で描かれているので嫌味がなく魅力的に描かれています。作中ではパワーや気合で押し切るのではなく策略で敵を倒したり自分の目的を果たす知将タイプという珍しいタイプの主人公です。