夏目友人帳  作者・緑川ゆき  掲載紙・LaLa LaLaDX

夏目友人帳1巻

 

わかりあいたいと
思う心は
同じかも
しれない。

 

幼い頃に両親を亡くし、親戚からたらい回しにされて育った少年夏目貴志。彼は幼い頃から妖の姿を見る事ができた為に周囲からは弾かれ孤独な幼少時代を過ごしてきた。心優しい藤原夫妻に引き取られてからは穏やかな日々を過ごしていたが、ある日祖母のレイコの遺品から友人帳なるものを見つけて譲り受けて以来友人帳を狙う妖や、レイコの勝負に負けて友人帳に名前を記された妖が名前を返してもらう為に夏目に付きまとうようになった。その日も妖に追いかけられていた夏目だが偶然にも斑(通称ニャンコ先生)の封印を解いてしまい、友人帳の強力さを説明される。
こうして夏目の妖怪たちの名前を送り返す日々が始まり、人と妖怪・妖怪と妖怪・様々な繋がりに触れていく事になる。
少女漫画と言えば瞳が大きくてキラキラしていて主人公の恋愛が主軸ってイメージがあるんですが、この夏目友人帳は絵はシンプルだし、主人公の夏目の恋愛描写は全くないという他の少女漫画とはちょっと一線を画する内容だと思います。勿論それが悪い事ではなくてあのシンプルな絵柄だからこそでる儚さとか神秘的さが出ると思いますし、恋愛では無くて人の繋がりを主軸においた少女漫画があっても良いと思います。
夏目友人帳の魅力は、読んでいて優しい気持ちになるところですね。孤独な少年時代を過ごしその孤独の原因の一つである妖の事さえも嫌いにならず

――情が移ったからさ
友人の為に動いて何が悪い

と、妖とも対等に言葉を交わしてその妖の気持ちに寄り添える夏目の優しさに感動して時にその危うさが心配になったり読んでいくうちにどんどん作品の世界に読者も寄り添っていきます。