ヴィンランド・サガ  作者・幸村誠  掲載紙・週刊少年マガジン→月刊アフタヌーン

ヴィンランド1
“彼の地の名は草原の地(ヴィンランド)”

 

舞台は11世紀初めの西ヨーロッパ。フランク王国領で領主同士の小競り合いが起こり多くの人間が命を落とした。地理的な条件で劣勢を強いられていた領主に対しアシェラッド率いる“兵団”は味方をする代わりに勝利した暁には戦利品の半分を貰うと言った。交渉役に当たったのはアシェラッドの部下でありながら彼を敵視する少年トルフィンであった。
彼らの奇策と圧倒的な強さで砦を落とす事に成功した。しかしその強さを恐れた領主が彼らを殺そうと画策する。だが、その時にはもう遅かった。彼らは実はヴァイキングであり、戦いの混乱の間に領主を始めとする財産を根こそぎ奪っていった。戦利品の半分とは領主には勝利、自分たちには財宝という意味だったのだ。
まんまと財宝を奪い取ったアシェラッドにトルフィンは敵の大将の首を見せつけ決闘を申し込む。トルフィン曰くアシェラッドはトルフィンの父の仇というが……?

ヴィンランド・サガの1巻を読んだので紹介します。まず目につくのは圧倒的な絵の迫力です。ただでさえ素人目にも分かる画力に加え1コマ1コマの線の密度が高く、最初は週刊連載だったという事実が信じられないくらいです。そんな画風で描かれる戦の描写のリアル感と臨場感は半端無く、もうぐいぐい引き込まれます。ただし、その分エグイ描写も多いので注意です(弓矢で人間の目を打ちぬいたり、矢の回収をする女性が引っこ抜いた矢に眼球がくっついていたり)
そのリアル感は戦闘シーンの迫力だけでなく、日常の描写からも感じ取る事が出来ます。名も無きキャラクターの表情や仕草も丁寧に描かれているのも良いですね。
主人公のトルフィンを初め史実の人物が多く登場する歴史漫画ですが、史実の歴史を知らなくても全然楽しめる漫画です。明るいテイストの作風ではありませんが壮大な物語が楽しみたい方、ヴァイキングに興味のある方は是非読んでみてください。