ニーナ

 

 

『ファイアーエムブレム 紋章の謎』このゲームは『ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣』の続編であり、前作では気高く強くそして心優しかったハーディンが紋章の謎では悪逆を尽くす王としてマルスの前に立ちふさがるというプレイヤーにとっては衝撃的な展開になりました。
ハーディンが何故こうも心変わりをしてしまったか。それは暗黒戦争の功績が称えられてニーナと結婚し、アカネイア王国の王になったものの、ニーナにはかつて相思相愛だったものの立場の違いで敵同士となったカミュという男の存在を忘れられない事に勘付き、傷心のハーディンに追い打ちをかけるようにニーナ派の貴族がハーディンを王と認めず冷遇するなどでハーディンは追い詰められ自室に籠って酒に溺れるようになり、その心を隙を狙ったガーネフが闇のオーブでハーディンの心の闇を増幅させられ悪に落ちたというのが真相です。
その為、英雄戦争の原因はニーナとボアにあり、特にニーナは悪女というレッテルを貼られファンからはかなり叩かれています。EDの後日談でマルスに国を託して失踪したというのも無責任という意見もあります。
けど、私はニーナは弱い女性ではあったけど悪女という訳ではないと思うんですよね。
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ニーナとハーディンの結婚生活は?
まずハーディンが心を閉ざした大きな理由はニーナの心が別の男性に向いていたという事。
・夫がいるのに別の男への未練が捨てられないなんて王族の自覚がない。
という意見を読んだ事があります。
でも、ニーナとカミュは2年もの間立場は違えど共にいて愛しあった仲です。加えてニーナは父や他の王族は処刑されて孤独の身でそんな中で自分の命を助けて愛してくれたカミュの存在はとても大きく、忘れられないものでしょう。それにハーディンとニーナの結婚は所謂政略結婚というもので政略結婚でお互い愛し合う関係になるのは互いに努力をしなければならないでしょう。ハーディンは素晴らしい男性で時間をかけてニーナにアプローチを続ければもしかしたらニーナの心もカミュからハーディンを愛するようになったかもしれません。
そもそもハーディンとニーナの結婚生活に関してはほとんど語られる事はなく、ニーナがハーディンにどういう態度で接していたかは想像の範囲でしか語れません。終章でハーディンへの懺悔を繰り返してきたニーナが明らかにハーディンを拒絶していたとは思えず、個人的にはニーナはニーナなりに良き妻になろうとしたけれどふとした瞬間に出るカミュへの未練を隠しきる事が出来ずにハーディンはそれを察してしまったのではないでしょうかね?
ニーナの側近リンダが、2人の結婚生活について話すイベントとかあったら2人の関係について想像がしやすかったんですけどね。個人的にはニーナにはカミュへの未練を断ち切る時間があったのなら、ハーディンがニーナからの愛を焦りすぎなければ未来は変わっていたのかもしれません。
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ハーディンを追い詰めた者達
ハーディンの心を閉ざす事になった原因はニーナだけではありません。アカネイアの貴族達は相当堕落した存在として描かれていて、彼らにとって有能なハーディンは目障りな存在だったでしょう。加えてハーディンはオレルアン王国の人間、つまりよそ者です。ハーディンのような正しい人間が王として君臨し続けたら堕落している貴族は排除されるのではと考えた貴族達がニーナをお飾りの王として即位してハーディンを追い出そうという動きがあったのかもしれません。勿論これは想像の話ですが。ただアカネイアの有権者から疎まれていた事がハーディンを追い詰めたのは事実なので、何らかの反ハーディン勢力がアクションを起こしたのは可能性としてはあると思います。
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ニーナは何故失踪したのか?
ニーナは後日談で姿を消しています。カミュの正体であるシリウスにはすでに恋人がいてニーナもその事を知っていますし、ハーディンへの罪悪感を抱いている彼女がカミュを追いかけて姿を消したというのはないでしょう。
アカネイア王国はハーディン(正確に言えば闇のオーブに操られたのですが民衆や後の歴史ではハーディンが心変わりをして暴君になったという認識でしょう)の悪逆によって滅亡状態になりました。民衆にとってニーナも民衆の憎悪の対象である一方正統なるアカネイア王家の血筋を引くただ1人の人間です。彼女の後ろ盾になって権力を得ようとする者が出ないとは限りませんし、彼女が生きる事で民衆が不満から彼女を排除しようとする動きを見せるかもしれません。マルスやその仲間が彼女を処刑しようとするのはまずありえないので、彼女の存在がマルス達への不満になり国が荒れる原因にもなったかもしれません。
彼女は自分の命の危険を感じて失踪したのかもしれないし、自分の存在がマルス達への負荷になる事を察して失踪したのかもしれません。