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ハイキュー!!第1巻  作者・古舘春一 掲載紙・週刊少年ジャンプ
劇的青春

 

日向翔陽(ひなたしょうよう)は小学生の頃にたまたまテレビで映った高校バレーの試合で『小さな巨人』と称されるスパイカーを見た。長身の選手を圧倒するその姿に日向は憧れを抱き中学でバレーを始めるものの、チームメイトに恵まれず3年になってようやくメンバーをかき集め最初で最後の公式戦に出場する事が出来た。
そこで日向が出会ったのは影山飛雄(かげやまとびお)という天才セッターだった。1回戦で影山の中学に惨敗した日向は悔しさを胸に影山にリベンジを宣言。高校では小さな巨人がいた烏野高校に入学し、期待に胸を膨らませる日向だったが、バレー部の練習場の体育館にはあの影山の姿があった……。
スポーツ漫画・バレーボール・青春物。これらのうち1つでも好きなら是非読んでもらいたい私の一押しのバレー漫画です。
主人公の日向は身長は160cm前半と背丈は低いけど、見る者を驚かせる跳躍力・俊敏性・スタミナ、そして勝利にかける執念深さを持ち小さな巨人のようなエースを目指している少年。そしてもう1人の主人公の影山飛雄は天才的なバレーセンスと恵まれた体格を持ちながらも、独善的な性格が災いして中学のチームメイトから『コート上の王様』と皮肉られ敬遠された過去を持つ少年です。
そんな2人が出会い、時にぶつかりあいながらも切磋琢磨していき成長していく物語がイキイキと描かれています。

ハイキュー!!にはスポーツ漫画にありがちな現実離れした超人や必殺技はありません。(あ、超人や必殺技が出てくる漫画を否定している訳ではありませんよ)しかし、ダイナミックかつ躍動感溢れる作画や等身大で魅力的なキャラクター、そして何より“こんな青春が送りたい”・“バレーボールがしたい”と思わせるようなストーリーが魅力的で、何度読んでも新しい発見があるのが楽しいです。

例えば、日向と影山が喧嘩が原因でバレー部入部を認められず、1週間後のミニゲーム形式の試合で負けたら影山にはチームのセッターはさせないという事になり、2人は1週間後の試合に向けて部活開始前の体育館や外で練習をします。
練習を始めたばかりの頃はレシーブが満足にこなせなかった為に、影山からも戦力として認められず、試合ではトスをあげない宣言をされます。それに納得できない日向は先輩の菅原孝支(すがわらこうし)に昼休みを利用して練習に付き合ってもらい、6日目には15分以上も影山のサーブにレシーブを返し続ける事が出来、日向のスタミナ切れを感じた影山が止めようとする声を遮り、ラリーを続行しようとします。その言葉に反射的にレシーブの無理な場所にボールを飛ばします。
普通の人間なら諦めるはず。しかし、日向はボールを追いかけます。もう体力は限界なのに。

…恵まれた体格…優れた身体能力…そういうのとは別の武器。
「苦しい。もう止まってしまいたい。」そう思った瞬間からの、
一歩。

この影山のモノローグが日向の強さを言い表していますね。日向の姿に思う所があった影山はここで初めて日向にトスをあげ、それに喜んだ日向がスパイクを決めます。この時の日向のキラキラした笑顔が印象的ですね。その後限界を迎えた日向は嘔吐してしまいますが(笑)
この話だけでも、日向の気持ちを考えながら読むのと影山の気持ちを考えながら読むのとじゃ物語の捉え方が変わって面白いです
この漫画は元々女性人気も高く、アニメ化をきっかけに更に女性からの支持を受けるようになりました。だからなのか、一部の男性からはハイキュー!!は女性向け漫画と呼ぶ人もいますが、そんな先入観は捨てて一度読んでほしいですね。

 

HQコミック1巻