ダイヤのA  作者・寺嶋裕二  掲載誌・週刊少年マガジン

 

ダイヤのA
この日俺が投げたのはたった11球…
それが
俺の野球人生を大きく変えることになる――!!
【あらすじ】
廃校が決まった母校の中学校の名を残すために全国行きを目指す沢村栄純。しかし、試合には敗れ更には相手選手の暴言に怒った沢村が相手チームにビンタするという事件を起こしたために推薦の話は全て流れてしまう。それでも中学のチームと高校で野球を続けようとする沢村の許に高校野球の名門校・青道高校野球部副部長の高島礼がスカウトにやってくる。初めは断る沢村だが有無を言わせぬ高島の態度に結局は青道野球部に足を踏み入れる。
そこでは設備も指導者も揃った野球をするうえで最高の環境だった。しかし、横暴でチームメイトに暴言を吐く打者の存在にぶち切れた沢村はその打者と勝負をすることになる。その勝負の捕手として買って出たのは当時1年の御幸一也。この出会いが沢村の心に大きな変化をもたらし、中学の仲間や家族の後押しもあって沢村は名門青道への入学を決意する。

 
野球漫画では敵役になる事の多い強豪校、世間から批判されやすい野球留学を肯定的に描いた野球漫画『ダイヤのA』の紹介です。
主人公の沢村栄純は球速こそは並なもののナチュラルムービングファストボール(魔球とかそういう類ではなく実際にあるらしいです)で打者にとって打ちにくい球と希少なサウスポーが武器です。あと、ギャグ的に描かれていますがバントは天才的に上手く職人芸と称えられる程です。
性格は生意気で感情的な反面純粋で正直な性格。当初はエリート気質の部の雰囲気に反抗的な態度をとっていましたが、先輩や監督のすごさを目の当たりしてから心を入れ替え誰よりも早く練習に取り組むようになりました。

沢村のポテンシャルは高いものの、選手層の厚い青道には優秀な投手も多く、特に同じ1年の降谷暁。体力のペース配分など課題点は多いものの、1年にして150㎞の剛速球に打撃力もあり、物語の途中からはエースナンバーを背負うようになります。沢村がエースに鳴る為には彼を超える必要があります。

本作の魅力は強豪校故に同じチーム同士でレギュラー争いエース争いなどの味方同士の切磋琢磨のシーンが描かれる事や選手の多くが野球に対して真摯に向かい合っていることだと思います。
沢村が1年で数少ないレギュラーに選ばれたとき、多くの3年はレギュラーになれるチャンスを失い泣き崩れました。しかし、その次の日3年生はレギュラーもレギュラーになれなかった選手も全員練習に参加しました。このシーンがすごい印象深くて好きなんですよね。