シャーマンキング  作者・武井宏之  掲載紙・週刊少年ジャンプ

マンキン1巻

 

大事なことは心で決める
全知全能のグレートスピリッツを持霊とし森羅万象を司る力を手にするシャーマンの王、シャーマンキング。そのシャーマンキングの座を決めるシャーマンファイトに参加するために地元出雲から東京に上京してきたシャーマン麻倉葉。彼は戦いの中で人間を滅ぼしシャーマンだけの世界を作ろうと企むハオという少年に出会う。彼は1000年前の時代からその野望の為に輪廻転生を繰り返した葉の先祖であり現世では双子の兄として産まれた男だった。

そんな
どんな時でも平常心を失わない、悪く言えば緊張感のないユルイ性格で口癖は「なんとかなる」主人公の麻倉葉は他のジャンプ漫画の主人公像とはかけ離れた主人公です。
しかし、このなんとかなるには他力本願ではなく、今そこにある現実を真っすぐに受け止めて自分のベストを尽くすという揺るぎない意思が込められています。どんな事があっても落ち着いて微笑む葉だからこそ、こんな何気ない一言が読者にとっても作品のキャラクターにとっても強く心に響く言葉になるんだと思います。

主人公だけでなく作風も独特で、勢いのあるジャンプ漫画と比べると『静』の場面が多く時折見せるノスタルジックな雰囲気が非常に印象に残ります。子どもの頃は何気なく読んでたシーンも年を取って思い返すと深みのあるシーンだったなぁと思う事もありますね。
残念な事にジャンプで掲載されていた時は打ち切りになり、そのエンドがラスボスポジションのハオがお姫様の姿で眠り(そしてバックには魔王の姿をしたハオもいるという)、西洋のRPGに出てくるような格好をした葉達が描かれると言う驚きの最後を迎えました。いや、一応それっぽい話は事前にされてたけど驚きです。
そんなある意味伝説を残したシャーマンキングですが、完結を望むファンの声が連載終了から何年経っても根強く、そんなファンの声に応える形でシャーマンキング完全版が出版されラストを380ページ以上も加筆されました。
これによってあのラストシーンも意味のあるシーンになり、シャーマンキングは本当の形でラストを迎える事になりました。
癖の強い作風なので好き嫌い別れる漫画ですが、他の漫画作品では中々見られない空気を持つ作品なのでハマる人はがっつりハマります。子どもの頃の私がそうでした。