クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡  監督:脚本 原恵一

暗黒タマタマ

『オラたちに明日はない!』
あらすじ
新東京国際空港(現成田国際空港)。ホステスの一団が、飛行機から降り立った男を出迎え、男がホステスの一団にあるものを明け渡す取引を行っているところに、奇妙な3人組が乱入し、乱闘を繰り広げた末に彼らからあるものを奪い去っていった。この怪事件に際し、閑職に追いやられていた千葉県警の女刑事「東松山よね」が担当をさせられていた。
同じ頃、北春日部大学に強盗が侵入し、最近発掘されたあるハニワが盗まれるという事件が発生し、そのニュースを野原一家はTVで観ていた。そのハニワの特徴である股間に空いた2つの穴を見てしんのすけは、「タマタマが取れた跡だ」と口にする。
その翌日。シロと散歩していたしんのすけは、寝ているオネエの側で光る玉を拾った。しんのすけはこの玉を家へ持ち帰るが、いつの間にか紛失してしまう。その夜、3人組のオネエが家に上がり込み、一家をニューハーフパブに連れ出した。
この3人組のオカマ、ローズ、ラベンダー、レモンは呪術を行う「珠由良(たまゆら)族」の者で、かつて協力し合っていた「珠黄泉(たまよみ)族」が魔神ジャークを復活させようとしていることを知り、これを阻止するために行動しているのだという。実はしんのすけが拾った玉は、昨日北春日部大学から盗まれたハニワに封印されている魔神ジャークの復活の鍵になる2つの”タマ”のうちの1つであった。そしてその玉は、こともあろうにひまわりが飲み込んでしまっていた。そのため、野原一家も争いに巻き込まれることになってしまう。
一家と彼らは、珠黄泉族の追撃を避けるため、青森にある珠由良の本拠地に向かう。しかし、空港にいた男・ヘクソンの襲撃を受け、”タマ”とひまわりは珠黄泉の本拠地へ奪いさらわれる。その後、珠由良の母によって本拠地を突き止めたしんのすけたちはひまわり救出に向かう。
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今回紹介するのは『クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡』です。劇場版クレヨンしんちゃんで初の原恵一監督の監督作品(以前は本郷みつるさんとの共同で映画の脚本を担当していました)でそれまでのファンタジー寄りの作風から舞台やアクションがリアル寄りになり、多少現実離れしている所はありますが肉弾戦で戦うシーンが多く、所々実写の映画を参考にしているなぁって思うアクションシーンがありました。
私は子供の頃テレビ放送の時のを何度も見ていたんですが、この映画では「オカマ」という台詞が多く使われてテレビ放送の際にはそれがカットされているのでノーカット版は見た事ないシーンがたくさんあって新鮮でした。作品内でオカマは差別的な意味で使われているわけじゃないし、テレビのタレントの中には自分で自分の事を「オカマ」って称する人がいるのでこういう表現って線引きが難しいですよね。
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今作はひまわりが映画初登場という事もあってひまわりにヤキモチを妬くしんのすけが描かれています。確かテレビ放送でもそんな回があったなぁ。
ひまわりが玉を飲み込んだ事もあってひまわりに掛かり切りのみさえに不満そうなしんのすけをひろしが優しく諭すシーンは名シーンですし、ひろしが良い父親として人気が高い理由ですね。そんなひろしの言葉もあってかしんのすけが兄としてひまわりを守ろうと成長するのも良いです。
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ただ、大人になって観るとゲストヒロインの東松山よねが可哀想な目に遭うシーンが多かったなって思います。拳銃を外してそれを馬鹿にされるのはまだ良いとして踏まれたり一人だけ建物にぶつかって鼻血だしたり。あと、この頃のシロは戦闘面で活躍する事がないので扱いが悪いなぁって思いました。