クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 歌うケツだけ爆弾!  監督:ムトウユージ  脚本:やすみ哲夫

ケツだけ爆弾
『シロが爆発10秒前!』
あらすじ
地球から遠く離れた宇宙(地球が属する銀河の外)を航行していた『ケツだけ星人』達の宇宙船。その宇宙船の近くに突如巨大な岩石天体が現れる。避けることが出来ないと知ったケツだけ星人達は巨大隕石に向けて次々と円盤型の特殊爆弾を放ち、その大爆発によって巨大隕石を粉々に吹き飛ばした。 しかし、爆弾の一つは巨大隕石の岩が崩れて外れてしまったために爆発せず、そのまま銀河系、太陽系内を飛び、地球(沖縄)に向けて飛んで行った。
しんのすけ達野原一家は、ひろしの勤続15年のごほうびで沖縄旅行を楽しんでいた。しんのすけとシロは浜辺で遊んでいる最中、不思議な形の円盤を発見する。それを投げて遊ぼうとしたしんのすけだったが、円盤は突如動き出してしんのすけのお尻へむかう。危険を察知したシロがしんのすけを突き飛ばすと、円盤はオムツのような形になり、シロのお尻にはまってしまった。
円盤の正体は、爆発せずに地球に落ちていったケツだけ星人の特殊爆弾だった。その存在をいち早く察知した宇宙監視センター・「Unidentified Nature Team Inspection(通称:UNTI(ウンツィ))」は爆弾を回収するために動き出し、沖縄から帰る途中の野原一家を追跡するが、そこへ同じく特殊爆弾の存在を知って爆弾を手に入れようとする美人女性テロ集団・通称「ひなげし歌劇団」が現れてUNTIを妨害。ひなげし歌劇団の団長・お駒夫人はしんのすけにシロを渡すよう詰め寄るが、結局逃げられてしまう。
そんな中、家に帰って来た野原一家の面々は、待っていたUNTIの長官・時雨院時常からシロのお尻についた物体が地球を丸ごと破壊してしまうほどの強力な爆弾である事を聞かされる。爆弾をシロから分離する事は不可能と知ったUNTIは、シロもろとも爆弾をロケットに乗せ宇宙に打ち上げて処理する……つまり、地球を救う為にシロを犠牲にすることを決定。ひろしとみさえは戸惑うが、しんのすけだけはこの要請を断固拒否、シロを連れて家を飛び出した。
65億人VS一人と一匹。事実上、全人類を相手に、しんのすけとシロは逃亡劇を繰り広げることとなる。(ウィキペディアより)
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今回紹介するのは『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 歌うケツだけ爆弾!』クレしん映画で初のシロがメインの作品です。また、今作はクレしんでは初の三つどもえの戦いとなっているのが特徴。
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戸田恵子さんの存在感!
今作では前半は所々ミュージカルのように歌うシーンがあるのですが、お駒夫人役の戸田恵子さんは元歌手でミュージカル出演経験もありその歌唱力は折り紙付き。日本のアニメでは珍しいミュージカルシーンを見事に歌い上げてくれました。
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シロを守る為に
シロの尻に地球を破壊してしまう爆弾が付いてしまった事でUNTIはシロごと爆弾を処理しようとします。しんのすけとかすかべ防衛隊はシロの為にUNTIとひなげし歌劇団から逃げようとします。普段は家族の為に奮闘するひろしとみさえが今回ばかりはシロの犠牲を受け入れようとするのが印象的でした。多くの人を守る為に少数の犠牲はやむをえない事を頭で理解している大人と目の前の大事な存在を守る為に戦おうとする子供の対比が個人的に良かったと思います。
後半はシロを守る事を選んだひろしとみさえがUNTIのトップ時雨院時常と戦うシーンは勢いがありました。ただ、盛り上がりは個人的にちょっと物足りなかったかな。
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面白くなるまでが長く感じる
ムトウユージ監督のクレしん映画作品全部見てこの映画が一番面白かったと感じたんですが、ただそれでも不満点は多かったです。
まずは面白くなるまでが長い。しんのすけがシロを犠牲にさせない為にUNTIから逃げる所からこの映画は面白くなるんですが、そこに至るまで長いなと感じました。戸田恵子さんの歌唱は素晴らしいけど正直ひなげし歌劇団がいなかったら面白くなるところがもっと早まったと思うのでひなげし歌劇団の存在がこの映画に良い影響を与えたかは微妙。
それと不満と言うか拍子抜けしたのがひなげし歌劇団には金波・銀波という側近。思わせな外見と演出に反して最後までその存在の意味は薄かったです。
ゲスト声優のチョイスも不満有りますね。本作にはAKBが多数登場しているんですが、演技に関しては微妙。ただ彼女らはそんなに台詞が多くないのでそこまで気になりません。問題は時雨院時常役を務めた京本政樹さん。俳優経験豊富なベテランなのですが、他のキャラと比べて声が小さくて籠っているので聞き取りにくかった。役者としては良いかもしれませんが声優としては声量が足りないタイプなのかも。