クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶブリブリ 3分ポッキリ大進撃  監督:ムトウユージ  脚本:ムトウユージ・きむらひでふみ

3分ポッキリ
『オラのミライがなくなっちゃう?!緊急出動3分GO!』
あらすじ
ある夜、春日部に謎の巨大怪獣が現れ、野原家を跡形も無く潰していった……。という夢を、ソフビ怪獣・シリマルダシを抱きながら見ていたしんのすけ。シリマルダシを投げると、今度はアクション仮面のソフビ人形に持ち替えて別の夢を見始める。その夢の中でしんのすけは、アクション仮面と力を合わせ怪人軍団を倒してミミ子を助け出し、アクション仮面から「正義の心得」を教わる。
そして朝。みさえは朝食を作り、ひろしは出勤、しんのすけは幼稚園へ。だが、例によってしんのすけはお迎えのバスに乗り遅れてしまい、みさえが自転車で幼稚園に送ることに。家に帰ったみさえは朝食にカップラーメンを用意するが、くたびれてそのままうたた寝をしてしまった。
そこに、掛け軸の裏から光を放ちながら宙を舞う物体が現れる。発光体はカップラーメンの匂いにつられ、そばに転がっていたシリマルダシの人形に憑依してつまみ食い。が、運悪くその光景をみさえに目撃されてしまった。二進も三進もいかなくなった物体は仕方なくみさえに事情を説明、自らが未来からやって来た時空調整員・「ミライマン」であると語った。本来は野原家に来る予定はなかったが、余りの空腹のためにカップラーメンの誘惑に負けてここへ来てみさえに見付かってしまい、大変なことになったとミライマンは激しく後悔する。
野原一家はミライマンに掛け軸の裏を通じて3分後の世界へ連れて行かれた。そこは東京タワーの近隣のビルの屋上に通じており、東京タワーの上空には繭のようなものが浮かび、怪獣が街を襲っていた。ミライマンは時空の乱れが原因で怪獣が次々に出現しており、3分後の未来へ行って怪獣を倒さないと危機が現実になってしまうと告げ、一家に協力を依頼。一家は怪獣退治のために、ミライマンが宿っているシリマルダシの人形を媒介にミライマンの力と正義の心で自由自在に変身する能力を得て怪獣に立ち向かっていく。
しかしやがて、自分たちが世界を守っているのだと有頂天になったひろしとみさえは怪獣退治に没頭して日常生活を疎かにするようになり、しんのすけは両親に代わってひまわりの面倒をみることになる。そんなある日の朝、いつものようにしんのすけを迎えにやってきた幼稚園の先生達は野原家の様子がおかしい事に気付き、幼稚園にやって来たしんのすけから事情を聞きだそうとする。その時、春日部のデパートが一部崩壊、風間トオルのママが巻き込まれて負傷したという知らせが入ってきた。時を同じくして、東京タワーの上空には暗雲が立ち込め、3分後の世界にある筈の怪獣の繭が現れる。もしやと思い家に急ぎ戻ったしんのすけは、そこで傷付いたひろしとみさえの姿を見る。3分以内では倒せないほどの強力な怪獣が現れ、その戦いの余波で現在の世界に被害が出てしまったのだ。その直後更に強力な怪獣が出現、ひろしとみさえは手が出ないと匙を投げてしまう。
そこで「ひま(ひまわり)に女子大生になってもらって素敵なおにいさまって友達に紹介してもらう」ために、しんのすけが立ち上がる。
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今回紹介するのは『クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶブリブリ 3分ポッキリ大進撃』です。テレビアニメの3代目監督のムトウユージ監督の初のクレしん映画である本作。個人的にイマイチでした……。
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テーマは面白いと思う。
今作は前半は特撮や魔法少女もののパロディやオマージュを入れつつ、ヒーローという非日常に没頭して実生活が疎かになるひろしとみさえ。冒頭でみさえ視点の日常が早回しで描かれていたので後半の家の中がぐちゃぐちゃで愛する子供達の事をほったらかしにする2人の姿は子供にとって怖い光景だろうなと思いました。現実でもネットゲームにハマる大人が多いですし、リアルでこういう人達がいるんだろうなという恐怖もありました。
そんなひろしとみさえにしんのすけがあくまで現実の未来を語って2人がヒーローとしてではなく等身大の自分で敵と戦うシーンは有りだと思いました。
ただ、問題としてこの映画はそのヒーローに没頭するひろしとみさえ(しんのすけとひまわりとシロもヒーローやってたけど)の部分が長すぎるんですよね。ただ単調に現れる怪人と戦って勝ってまた戦って……これの繰り返しで正直前半部分が異常にだるくて、それがこの映画が面白いと思えない要因なんですよね。怪人も個性ないし(ゲスト出演の波多陽区さんはまぁ、個性はあったかな)戦闘シーンがめちゃくちゃ面白いというわけでもない。特撮好きなら怪人の元ネタを楽しめたかもしれませんが、私は特撮詳しくないので元ネタもよく分かりませんでした。
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テレビスペシャルなら面白かった?
前半が単調でつまらないという印象の本作だったんですが、個人的にいつも日常からヒーローという非日常に溺れるまでの過程を30分程度に収めたらそこまでダラダラしないと思ったので、テレビスペシャルの1時間か1話まるまるこの物語を描くタイプのお話だったらまぁ面白かったかなと思います。